イ に 山梨
ひさびさに街に繰り出してきました。その街というとどうしても地元の街を指すようですが、今回は甲府。正直に申し上げると甲府に行く時の理由は2、3しかなくて。本屋さんにいくか、図書館にいくか、友人知人が来た時。そのついでにちょっと一杯だけラテを飲みながら買った本をペラペラとめくる感じが定番です。農民になってからは遊んでいるようにみえて、そうでもない感じ何ですよね。めずらしく今回は参加してみたいイベントがあったので、初めて?今までとは別の目的をもって電車にのりました。
そんな今回興味持って参加したイベントはこちらです。
ローカルデザインの失敗【ゲスト:IDEAにんべん from 沖縄】 | Facebook
IDEAにんべんさん。失礼ながら今まで存じあげなかったのですが、沖縄のある町で、広告、デザインを手がけている夫婦のユニット。日頃、色々なイベントに参加していますけど、デザインからの視点で地域に関わっている方の話ってなかなかお聞きすることができないし、更に沖縄という立地性からすると本当に希少だと思い。イベントを知った瞬間に申し込んでおりました。
いつもながら、ゲストが紹介されているので興味ある方はそちらをごらんあれ。
そして、今回イベントは山梨で活躍されている方々。
小倉ヒラク×BEEK×五味醤油 発酵兄妹の提供でお送りします。
との通り。なんとも豪華なイベントだったのです。
ちょっとリンクが多いのですが。のぞいてみて損はないかと思います。
今回はイベントのタイトル通り。ローカルデザインの失敗ということだったのですが、デザインをやっていたものからしたら、もう盛りだくさんすぎてとてもお腹頭と心いっぱいになり満足でした。私のフィルターは通りますが、心に残ったことをいくつかつまんでみます。
売り先を考えていない。売り広げようとしない。
デザインをして、製品まで納入したしたけれど。売り先が考えられていなくて。結局その後商品が売り出されたかどうかわからない。
ある野菜がたくさん取れる地域で取れすぎたその野菜を商品化していこうという話。商品を農家の皆さんと協力しながら作ったのはようけれど。売り出していきましょう!という場面になった時。商品ができたこと、またその過程にまんぞくしてしまい。「◯◯販売所だけで売ればいいよいいよ〜」という地元の方々の欲のなさ(気持ちとしては素晴らしいのですが)そのような流れになってしまい。結局その販売所でしか替えないとてもレアな商品になってしまった。
などなど。販売するということまで意識ままわらない。という事は少なからずあるようでした。デザインにかかわらず。どんな仕事もそうなのですが。クライアントさんのニーズといいますか。相手が何を臨んでいるのかということを聞きだすことが大事なのは皆さんも知っての通りのことだと思います。にんべんさんの話の中でもあったのですが普段、宣伝・広報といいますか、自分たちを発信するということをしたことがないとか、知らないというような、農家さん、行政の方々とご一緒するときには特にデザインを始めるまえの聞き取りが重要であるといいます。お茶をすすめられて、話を聞いていたら3、4時間立っていて、スケジュールが過ぎてしまうこともしばしばだそう。自然と理域でデザインをするというのは、人と人のコミュケーションスキルも上がると思いますし。それが苦手な人にはなかなかつらいのかもしれませんね。
「打ち合わせの時よりも、お酒が入ったりその他の席で発せられる言葉の中に本心が隠れていることがある、知らぬ間にそれが出ていることがある」
というような事もおっしゃってもいました。これは私も実感しているし。色々な本を読んでいても似たような例を見たことがあります。人の本音の引き出しかた。大切ですね。経済活動の中には人と人の関わりの連続。クライントさんの意図を汲みとっているようで、汲み取れていないことというのは多分にある事なので、いつでも心の奥底にはおいておきたいことですね。
いざこざの中へ
この失敗。地方がどうとかの問題ではないのでしょうけど。ある街の有力者同士のいざこざ。それは政治でも行政でも民間でもどこでもあるようなのですが。進めていたプロジェクトがある力の働きによって流されてしまう、押し出されてしまう。そのプロジェクトにどこまでコミットしているかによっても、湧いてくる感情は様々なのでしょうか。なんとも悲しいというか、がっかりする例ではありますよね。
報酬の話
失敗とは違う話なのですが、デザインを人に頼む時の正当な報酬ってどうなんだろうという話。お金がないからという理由で、結局マイナスになってしまう仕事もあるとのことですが、結局その仕事をしたことによって、口コミで広がり。新たな仕事に繋がるケースがあるようです。
私もデザインを依頼された時、基準がないので困ることがしばしばあるのも正直なところですが。これもどんな分野でもそうなのですが、資本主義の社会にいる以上はその人への対価、報酬というのは自動的に決まっていくとの話があります。正当な報酬というのは実は周りが決めてくれるそうです。
なぜ沖縄なのか
IDEAにんべんの黒川夫婦の出身はそれぞれ、京都、奈良とのこと。やっぱり「なんで沖縄何ですか」という質問があったのです。その回答を聞いていたのですが。私からすると、必然というか導かれたように思えてなりませんでした。都市圏で仕事をしているなかで、徐々に高まってくる違和感やこれからどうしていこうという問の中で、どことなく沖縄と繋がるきっかけがところどころであって、気になり始めてくる。その積み上がってきた気持ちがある一定までいった結果なのかなとも思えました。
IDEAにんべんさんお立ち振る舞いは控えめというか、とても謙虚で、優しさを含んでいて、おちゃめな部分もあったりして。とっても穏やかな気持ちにさせられます。自然体というのでしょうか。それは昔からなのか、沖縄に行って変わっていったことなのか。それは私にはわかりませんが。話を伺っているだけで、とても心がやすらぎました。デザインの面でも素晴らしいのですが。「人間」として、とても素敵な生き方をしているなぁとも。
住んでいるところにどう愛着をもつかとか、もてるのかと普段から考えてる自分なのですが。それはもしかしたら時間の経過とともに理解してくることなのかもしれません。今の自分の頭で考えていても答えが出なければ、このままこの場所にいてもいいし、アクティブに動いてもいい。どれが正解かではないのかなと。そんな心持ちになりました。
あとは番外編で。震災の影響などで沖縄に移り住んで、仕事をされている方も増えているのだとか。自然災害など大きな出来事の後は人の心に影響を及ぼすとともに、じつは人の大移動が起きているのかもって。ふと。
懇親会会場はこちらでした。
その後は甲府に新しくできた噂のゲストハウスでの懇親会でした。
私は全然新参者というか、新しい人の位置づけだし。しゃべる割には顔見知りでもあるので、あまり活発には自分からはいかなかったのですが。今回この企画をした方々とも少しだけですがお話をすることができたのはとても嬉しかったです。ああ、やっぱり人って合って話をしてみないとわからないなぁと。つくづく。
また、たまたますわったテーブルでは、勝沼にお住まいのぶどう農家さんともお話することができました。いつもながら少し話をしていると、調子に乗ってきて喋り倒してしまったのですが、それも聞いてくれる人がいるからこそ。とてもありがたかったです。しかもそれだけでは終わらず、通り道ということで、私の住処の前まで送ってくれるという優しさ。昨日初めて会って、初めてお話をたまたまさせていただいただけなのに、もう。本当に有りがたかったです。なんとも頭が下がりますよね。
山梨に1年半いる割に、山梨の方々との繋がりが希薄だったのが正直なところなのですが。やっぱり動いてみないとわからないものですね。今回の縁は、勝沼のあるカフェのイベントに誘われて行ったのがスタート。そこにBEEKの編集長さんがいらっしゃいまして、イベントを知りました。小さなことですが、普段いる自分の場所からちょっと一歩を踏み出すだけで、確実に変化が起きるのだなぁと思います。興味をもった瞬間や、お誘いを受けた時。興味のない分野であってもそれは実は、新しい扉の前まで連れて行ってくれるきっかけになのかもしれません。
懇親会でなかなか飲めない、四恩醸造さんのワインをいただけたので。余計に昨日は気持ちが盛り上がってしまいました(酔ってはいませんよ)御相手していただいた皆様ありがとうございました。