シーズンオフ
最後の収穫の追い込みの部分もあり、ありがたく忙しい週でした。いつの間にか月は変わっていて10月に入っていました。朝と夜は涼しく山の木々も色づいてきましたが、残暑と言うなの最後の抵抗があり、だいぶ日中は暑い中での作業となりました。それも来週の頭を超えればぶどうのシーズンも終わりかと思います(山梨全体では今月の中頃までがぶどうのシーズンらしいです)その後はぶどうの葉が落ちるまで、仕事も一段落となります。
10月はうれしい事に地元に帰る用事や、お呼ばれしているイベントなどもあったり、行きたい場所もあり、普通に歯医者も行きたいので、特段何もなければどこかに行っていると思います。
さてさて、ここからは昨日のお話。
やっぱり、生食用のぶどうって味、形、食感、質感もさることながら「見た目」が重要なんですよね。おいしく見えなければ売れないんです。引き取ってもらえなくて、出荷もできないわけです。そうなると出荷できないぶどうは近所の人にあげたりとか、働いている人にもっていってもらうんです。がそれでも残ってしまうものがあるわけですよ。そうなると、普通に「このぶどうをどうしようか」って考える訳です。
で、で、で、私の働いている所では委託してジュースを作ると言う事になりまして、そのジュースの引き取りをするために昨日は長野の飯田市周辺に出張って参りました。始め、一緒に取りにいこうかって言われたときに、ジュース工場とかあんまり興味がなかったというか、食品会社に勤めていたのであまり目新しいものではないだろうと思って気乗りしなかったのですけど。帰りに寄りたいところあったら寄ってもいいよっていうので、それじゃあ喜んでいきますよとなり。トラックを運転して向かいました。
飯田市と言えば、出身の静岡にも流れ込んできている天竜川沿いにある街です。浜松方面からだと近いのかしら?中央高速をいつも利用をしているのですけど、岡谷JCTをいつも長野方面に向かってしまうので、長野〜名古屋間は初めて。長野側から行くとずっと下り坂なのでとても楽なのですが、帰りにたくさんの荷物を積んで帰るとなるとだいぶ大変だなぁとか思ったり。しかしまあ、景色が良くてですね、ずっと日本のアルプス系の山々を左に望みながら走れるのでとっても気持ちよかったですよ。トラックじゃなければなお良かったかもしれません。山梨も山々に囲まれているのですけど、長野は山が高く感じるというか、深いというか。やっぱり違った雰囲気でしたよ。
で、飯田市に着いたらとりあえずジュースの引き取り。だいたい300Kgくらい渡したら347本くらいになったそうで。ここまでのジュースをみたのは初めてでした。トラックの荷台はいっぱいです。こりゃあ帰りの運転で割れたりしないかしら?と思ったのですが、結局はわれないで山梨まで行く事ができました。
と、本来の目的の内容はここまでです(あんまし触れなかったけど)
私にとっての本題コチラ。
飯田市の隣の下伊那郡松川町にある「信州まし野ワイナリー」に寄ってもらいました。
リンゴ畑が広がる、山の中腹にそのワイナリーはありました。高台にあるので景色がいいのはもちろんなのですが、山一面を覆うリンゴ畑の緑と赤のコントラストの感じがまた素敵でした。ぶどう畑もきれいなのですが、深緑にまんべんなく、リンゴの赤のドットが目立ちますね。
こちらの地域は今では果樹栽培が盛んに行われていますが、実は開拓の地であって。満蒙開拓団、満州から帰ってきた人たちが開拓した土地であったそうです。当時は重機などはあるはずもなく、木々は手掘りで倒していくなど、当時の人達の努力によって今があるそうです。
メインの商材はぶどうではなく、リンゴです。もともとは地元の農業の人たちの集まりからスタートしたとの事。始めはリンゴの加工品から始まり、その後にワインなどを醸造までやるようになったそうです。天候的にも、長野の塩尻、東御に比べて雨も多くてブドウ栽培にはちょっと難があるとの事ですが、自生しているヤマブドウなどをブレンドしたりして、地域の特色を出しているそうです。
自分がパッと目についた品種は
シャルドネは樽発酵のみ。信濃リースリングとサンセミヨンはあまりやっているところが多くないので珍しいと思った感じ。製造本数も少ないとか。しかも甘口、半甘(中口)に仕上げてる事が多い品種だと私は勝手に思っているのですけど、両方とも辛口に仕立てているとのことでした。
リンゴがメインなのでリンゴジュースの飲み比べができました。
リンゴジュースも、こうやって品種別に作られているものを飲むと。面白いですよね。私がいる地区も昔はリンゴを栽培が盛んだったとの事。ぶどうとリンゴ両方栽培しようかとか思ってしまう。
お酒についてはリンゴワインはあるだけ。今後の展望を聞いてみたら、カルヴァドス、シードルを醸造していくつもりだそうです。リンゴにも甘み、酸味、苦みとかいろいろな要素があって、そのあわせ方で味も変わる。ワイナリーでシードルは普通に売っているものだけれども、多品種のリンゴが栽培されている地域なので、色々な種類のシードルとかが出たら面白そうですよね。シードルとかは近年人気が上昇しているので、今後の展開が楽しみでなりません。
今回は、リンゴワインとワイン2本を購入。仕事が落ち着いたらパーッとワインをあけて楽しみたいところ。天竜川地区は初めて行ったのもありますけど、もう一度ゆっくり味わってみたい土地。雪が降る前に再訪。したいところです。
こう考えてみると、ジュースの引き取り。ついていってよかった・・・ですよね。