ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

伸ばした手をさっと戻す

おっと。そろそろお家の大根がなくなってきたら帰りに畑へ寄らなければ・・・。日が暮れる前にさっと抜いて帰ろう。ん。おかしいな。なかなか抜けない。なんでだろう。おかしいな。う〜んう〜ん。抜けない。

 

なんでだろうと株元と見てみると周囲の土がコッチコチに凍っているようで抜けないようです。それならば!とスコップを用意してきて株元から少し離れたところ目掛けて刃を向けてみます。

 

「ガチッ」

 

ってぜんぜん掘れる気がしない。困ったなぁ。日が当たっているところなら・・・。お〜。ようやくスコップが入った入った。そうして無事に大根を収穫して家路につくことができました。先日降った雨は見事に土と一緒に凍っているようで、野菜を抜くにも一苦労。

 

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聖護院大根。畑に残る貴重なお野菜。

 

 

今日はちょうど畑で作業している時に「この前もらった大根美味しかったよ〜」って話から、「今は野菜が高くてぜんぜん買う気にならないよ」って話になって。あとで調べてみると確かに野菜高騰のニュースが世間を賑わしているようです。確かに地元に帰って買い出しに行った時も皆口々に話してた気がしますし。いつものように野菜を手を伸ばしてから値札を見て。しずかに手を戻したことが何度か。

 

 

 

「野菜が高すぎて買えない」

「価格あげすぎじゃないのか」

「救世主が売り切れで買えなかった」(きっともやし)

「きのこを食べよう」

 

なんて。

 

さらに調べてみると。主なもので白菜、キャベツ、レタスなどの結球する野菜たち。そに加えて大根とか。葉物野菜なんか前年比2倍。もしくはそれ以上に価格が高騰しているようです。確かにそれだと高い気がするなぁと思いつつ。それもしょうがないなぁと思って見ていました。自然相手のことですし。実際に野菜を作っていることもあって。きっと消費者さんより農家さんの方が大変だと思いますから。

 

 

鍋が高級料理・・・。鍋をやらないってことは鍋のスープも売れないのかな。いや。しかし変わり種のトマト鍋なら売れるかな?ああしらたきも、マロニーちゃんはどうなるのだろう・・・。となるとガスコンロのボンベも消費が減るのかも・・・。なんて良くないことばかりに思考が向かいます。

 

 

冒頭に大根採れたぜ!やったぜ〜!うらやましいだろ〜!

 

的に載せているように思われますが。

 

順調に生育して収穫を迎えることができたのは実は大根類だけなんです。他の野菜たちは軒並み生育が遅れてしまい。収穫にたどり着くことができませんでした。というか収穫できる見込みがありません。ちなみにどんな野菜があるかといえば・・・。

 

山東菜

・体菜

・ほうれん草

・小松菜

ロマネスコ

・キャベツ

ブロッコリー

 

もしかしたら冬をなんとかもち越してくれるか・・・と淡い期待が

 

・サニーレタス

ロメインレタス

 

ちょっと心配。いつもより収量がおちてしまうかも。

 

・玉ねぎ

・にんにく

 

と。例に漏れず。結球系のお野菜はお試しで植えた4株の白菜を除いてほぼほぼ収穫できずじまい。9月の頭に意気揚々と蒔いたロメインレタスなんて。わざわざ種を取り寄せちゃったりして。マルチも引いて万全の体制で臨んだのですが・・・ん〜悲しい。たまねぎは種から蒔いて、自分で育苗してから植え替えるのですが。植え替えの時期にぜんぜん大きく揃わず。いつもより種を多く蒔いたのに加え、結局市販の苗を購入するという有様でして・・・。全くもって天候にはかないません。ものすごく楽しみにしていたんですが・・・。

 

 

こう野菜高騰のニュースを見ていると。いつも野菜が普通に購入できていることや、価格が安定しているのが当たり前のように感じるけれど。スーパーで売っている野菜とかありえないほど形と色が揃っているし。なんともすごいなぁと。それがこんな安くて大丈夫かなぁと。ついつい考えてしまいます。

 

 

年々、農業従事者って減っている話をよく聞きます。それ以上に新規就農者が増えているってことも時々聞くこともあります。仮に新規就農者の方が増えたとして。消費者の方々が望む種類の作物を作る人がいるのかどうか。

 

 

私見でいえばですが。自分がもし畑に種を蒔くなら、苗を植えるなら?と考えてみると。栽培するのが簡単、もしくはスーパーで購入すると高いもの。それらを選んで植えている気がします(売っていない野菜。おもしろうそうな野菜もたくさん植えちゃってますがw)単純に自分が作るとして、いつも価格が比較的安価な野菜は労力・時間に対して見合わないのでなかなか手が出ません。

 

 

と。ぶどう栽培から野菜まで。関わるようになってくると随分視点も変わるものです。歳を重ねるごとに、自分の肌に黒くのこる日焼けの跡とともに、頭のなかも農家っぽさが増している気がしてなりません。