ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

休日には美術館へ

朝起きたら外の天気は雨がパラパラ降っている感じ。晴れていれば電車に乗って飲み歩こうかと思っていたのですけど、これも良い機会だなぁって思って、山梨県立美術館で開催されているミレー展に出かけてきました。ミレーって今まで一度は聞いた事があって実物を見たことがなかったんです。

 

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あんまり詳しくはなかったのですけど、

 

山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART

 

ってミレーの作品が多数展示されていたんですね。キャッチコピーも「ミレーに出逢える美術館」と銘打ってますからね。しかしよく収集できたなぁとか思って調べてみると、結構な税金?なのか、山梨県として作品を収集していたらしく、2億近い金額で落札した作品もあるそうです。まあ反発もあったようですが、ミレーの題材が農民画ということで、山梨の風土に馴染んてきているようです*1

 

ちょっと勉強になったなぁとか思ったのは、ミレーの「落ち穂拾い」って有名で知ってはいたものの「はて、なんの作業だろうか?」と思っていたのですが・・・

 

「畑で穀物を刈り入れるとき、一束畑に忘れても、取りに戻ってはならない。それは寄留者、孤児、寡婦のものとしなさい。」とある。これは近代の農村社会でも貧者の権利として一部に残っていた慣習である。*2

 

穀物を刈ったあとに落ちた「穂」を拾っているんですよね。この慣習を見て題材にしたそうです。当時の貧しい人たちの権利でもあったようですが、落ち穂といってもそこまで集められるものなのでしょうか。

 

色々な宗教画などの絵を見ると、神々しくすごいなぁと思いながら鑑賞してきましたけど、ミレーの絵は当時の生きていた農民の日常を切り取ったような絵が多く、じっと眺めているだけでも飽きることがありませんでした。

 

ということで、今思えば暇があると私は美術館に出向くことが普通になってきています。一応はデザインの仕事をしていたから興味があるって感じだったのですけど、最近では作品が作られた背景を見ながら、画家さんが何を思いながら作品を作ったのか?と思いを巡らせながら観るのがとても楽しく、なんだか心が落ち着くところでもあります。

 

学生の頃はどのような技法を使って書いているのだろう?って小手先のことばかり気になっていたのですけど、こうやってゆっくり何かを感じながら画を鑑賞するようになったというのも、いいのか悪いのか歳をとったなぁと感じます。

 

夏は外で遊びたいのもありますが、たまには美術館に言ってみると新たな発見があっていいかもしれません。

 

ええ大丈夫、もちろん涼しいですよ。(半袖短パンでは肌寒かったです)