ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

みずたまもよう

今日は風も少なく。なんだかポカポカ日和。大寒波がくる。大雪が降るかもしれない。そんなことを聞くたびに身構えたりするのですが。私の住んで居る山梨の地域はぜんぜんそんなことを感じさせないくらいの晴天が続いておりました。地元の友達には雪が降るから大変だね〜って言われるけれど。ぜんぜんそんなことはなくって。そりゃあ温暖な静岡に比べれば寒いのだろうけれど。山梨も一部地域を除けばそんなに雪って降らないんだよね。数年住んでる私の感覚ではあるけれど。

 

 

だから山梨から北へ向かうと。途端に心配になるんです。雪が積もっていないかな。道路は凍っていないかなって。強い気持ち半分にワクワクが半分。日曜日は朝から車を走らせて松本までビュビュンと。山梨を抜けた県境から路肩に白いものが見えた瞬間からなんだか嬉しい気持ちに。つい最近まで雪って富士山の上に積もるもので、普段の生活とは縁遠いもので尚更に。

 

 

松本。寒い場所を避けるように。室内へ屋内へって感じで動きまして。今回はパートナーと一緒に初めてこちらに伺ったんです。

 

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松本市美術館

 

なんだかね。見たことあるような水玉模様。自分の周りでも多くの人が記念撮影していた、見たことない品種の大きなイエロー&ブラックのかぼちゃさん。私は少しばかしお名前を伺ったことあったり、テレビで見かけたことがあった草間彌生さんの作品たち。本人の見た目と相まって、なんだかすごい人なんだなぁとだけ。

 

赤と黒で書かれた水玉の絵のキャンバスを2段で数枚繋げてある作品があったんですよね。しばらくソファーに座って、じーっと見ているのだけれど。しばらくすると動いているように感じるんですよね。そのなかになんだか吸い込まれていきそうになったり。つなぎ合わせている間から何か湧き出てくるような。もしこれがずっと見えていたら。そのなかに自分が囚われていたら・・・。

 

 

幼い頃から悩まされていた幻覚や幻聴から逃れるために、それらの幻覚・幻聴を絵にし始めた。

 

 

総合失調症というものには詳しくないし、認識が違っているかもだけれど。この説明を見た時になんだか色々と感じることがあって。その中でも特に「絵にし始めた」っていうところ。とってもヒントがあると思うんですよね。多くの人が不安や悩みなどと普段付き合っていると思うけれど。結局のところそのほとんどが「よくわからない」「つかみどころない」から生まれてくるものがほどんどだと思うんです。

 

  • 不安や悩みを頭の中から、外へ出すことができたなら。
  • 絵に描くことができたなら。
  • 文字にすることができたなら。

 

ああ・・・私はここに悩んでいたんだって。そう気づけることもあると思うんです。

 

草間さんが昔今を比べて、どんな気持ちで絵を製作しているのか。それは当人にしかわからないことだけれど。もしかすると絵を描いている時、筆を動かしている時には目の前の絵に集中しているので逃げることを忘れているかもしれない。もしかすると書きあげた後には安堵の気持ちでいるかもしれない。

 

 

自分のなかにあるものを表現すること。大切だなぁと。

 

 

その後は、なんだかんだでお店でいただいたことがなかった、山賊焼きを食べに行ったり、古い蔵をリノベしたカフェでのんびりしたり。なんだかちょうど松本あめ市なるイベントをやっていたりして。縁日にお出かけしているようでなんだか楽しい気持ちになりました。

 

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カフェで読書をしながら、コーヒーを待つ。

 

 

そうそう。その前日は実はこっそりと新年会だったんです。私の住んで居る場所にはありがたいことにワインの栽培、醸造に関わっていながら、同年代ということで親しくさせていただいている仲間がおります。その中のメンバーのお宅やら、私のおうちでやらで定期的に集まって、各自ワインやフードを持ち寄っては今年のブドウの生育はどうだとか、採れたぶどうどうだったとか。栽培やら醸造やらの談義で盛り上がっております。

 

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 フジマルさんの「vin-shu」

 

 

いつもワインを持ち寄っていただいていて(本当に感謝しております)その年どしのビンテージのワインを同じ時期に飲んでいると。毎年安定しているなぁ。これは去年と比べてとっても美味しくなっている。なんだか香りがぜんぜん違うね。なんて一丁前に言えるようになってきたり。飲み始めた時はまだまだ出来たばかりのワイナリーさんでも、数年たっていくと個性を感じられたりして。ワイナリーさんの成長とともに、飲み手のほうも成長させてもらっているような気がして。なんだか嬉しくなるものです。

 

 

静岡から出てきた時には、仕事関係以外での付き合いが全くなくって。だからこそいろいろなところにお出かけしたり、遠出したりしてそれはそれで多くのつながりができたけれど。近くにいる友人はまたいいですよね。気軽にというか、気兼ねがないといいますか。普段顔を合わせていなくて、近くで頑張っている人がいるのがわかるだけで。自分ももっと頑張らないとな。成長しなければ。そんな気概も生まれてくるんです。なかなか普段お礼は言えないけれど。とても感謝しています。ありがとう。

 

 

お腹いっぱいなところに、寒空の中歩きで無理やりコンビニ連れて行って、カップラーメン大盛りを買わせてしまってゴメンなさい。これからもよろしくどうぞ。