ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

私はやさしい人

GW。皆さんはいかがお過ごしでしたか。周りのフィード流れていく様子をうかがっていると、のんびりとおうちで過ごされている方や、様々にお出かけしている方がいたようです。私はと言いますと、ちょうどぶどうの芽かきのタイミング。畑を駆け回りながら芽をとっては投げ、むしっては投げ。その合間には草たちがどんどん生えてくるので、まさおくんに乗りながら畑を丸坊主にと。シーズンの始まりらしい仕事ぶり。

 

それでも最後の三日間だけはお休みとなったので。パートナーと一緒に野菜畑に精を出したり、静岡の親友の御宅とお邪魔。大きくなった子供と、子供のまま大きくなってしまった友人たちとのんびり屋外でBBQな感じ。昔から変わらずこうして付き合える仲間というのは嬉しいものです。お子さんも小さい時から見ているので勝手に成長を見守っている感じもあるので。毎回楽しみでもあります。

 

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芽かきをした根っこに子芋さん。

 

野菜畑にはだいぶ春の畑から、夏の畑へと向かっています。トマト、なす、とうがらし、きゅうり、かぼちゃと。葉物が終わった場所へと定植しています。遅ばせながら空いたスペースに生姜も少しだけ植え付けました。秋に植えた玉ねぎ、にんにくはあと一ヶ月くらいで収穫を迎えそう。春先に植えていたジャガイモは芽かきをして、堆肥とともに土寄せして。小さくつき始めた子芋さんを太るのを待つばかり・・・。

 

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 悪友たちと。

 

 

今回はいつもながら、山梨のワインを3本ほど。お肉だからということがあって、赤2本、白1本。別に今回は気取って飲むわけでもないので、気軽にスイスイ飲めるものを。ちょうど今回は春に植えた野菜がいい感じだったので、静岡に帰る前に畑に行ってサニーレタス、春菊、小松菜、二十日大根、小蕪を収穫して持って行きました。こうして持って行った野菜を皆に食べてもらって喜んでもらえるのはとっても嬉しいことです。

 

「おいしいの声が聞きたくて」

 

自分で作って季節を感じることができる。体に良いものを食べれるから。野菜を作っているだけで、いろいろな効用はあるとおもうけれど。何事にも変え難いもの。自分で作ったものを喜んで食べてもらうことには及ばないようです。ますます畑仕事に精が出ちゃいそうです。

 

 

とっても充実したお休みではあったのですが、休みを通じてとってもとっても大きな気づきがあったんです。

 

 

それは私はやさしい人だったということ。結構いいやつなんですよ。私。前述の通り、作った作物を差し入れで持って行くし、ワインも持って行くし、本とかささっとプレゼントできる。気遣いができて、やさしいやつなんです。

 

 

だから私は気遣いができます。口癖でこうです。

 

大丈夫?

◯◯しようか。

大変だったら変わるから言ってね。

 

 

自分は周囲にたいして、目が行き届いていて気遣いができる。それは自分が持っているやさしさからきているのだって。そのような自負があったのです。だからこそ聞くんです。私は助けるよって。

 

でも実際には自分の安心感を満たすために。全くもって向きが違っていたんですよね。

 

 

あなたが大丈夫なら助けない。だって大丈夫だから。

あなたが何もしなくていいっていうから、私は動かない。

大変じゃないなら変わらないよ。あなたに任せるね。

 

 

ここには自分の責任を放棄。判断を全て相手に。責任を相手に委ねていたことに、ここにきてようやく気がつきました。自分が思いやっていたのではなくて、相手が思いやってくれる気持ちに乗っかっていて。私の気持ちまで満たしてくれていたことにようやく気付くことができたんです。

 

 

私は相手を一人に追い込むのが得意な人間だったということ。

思いやっていたのはそう「自分自身にやさしい人」だったのです。

 

 

どれだけ自分本位のやさしさで、自分から見える視野からでしか見ていなかったのか、こうしているから自分はこういう人なんだ。そこにはいつも相手がいませんでした。そんなパラダイムから解放された瞬間でした。そうすると、あれも、これも、そっちも、あんなところにも。今までしてきたこと、昔、今、未来に対しても。関わる全ての私の行動に目が付くようです。

 

 

普通に葡萄畑で仕事をしていて、こう言います。

 

 

この作業は◯◯と△△を気をつけてね。

 

こうしてしまうと取り返しがつかないから慎重にね。

 

 

ここには全ての責任は、言ったことを守れなかったできなかった相手の責任だよと。

 

 

でも私は気付くことができました。気付かせてもらいました。気づくチャンスもらえました。本当に助けてもらってばかりで、愛をもらってばかり。パートナーにも、周囲のも皆にも。いままでもこれからも関わってくれる人に愛を持って接したい。寄り添って歩いていけるような人になります。

 

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日本平の庭園。この〜木なんの木♪ な景色が広がってる

 

今日は悪天候でお仕事はお休み。いつも使っているやまご味噌が底をつきそうなので。甲府まで車を走らせて、これから仕入れに行ってきます。新しいお味噌と冷蔵庫に残ったお味噌。時間がたつと風味が違うのも楽しいところ。どちらにも好みはあるけれど。発酵が進んだものの方がよりまろやかな気がします。私の角は時間とともにますます取れていくようだけれど、まだまだ発酵途中。まろやかさと深みのあるやさしいお味を今宵のお味噌汁から学びたいと思います。

 

ん〜。大根と根深と油揚げかな。