だから本を読みなさい
あんまり忙しいって言葉は使わないのですが、だいぶやる事が多くなってきました。風がまだひんやりとしている明け方から畑に向かい、夕方まで仕事をして。そのあとは自分の野菜畑の様子を見に出かけて行き、小一時間くらい水やりや細かい手入れをします。そうしてようやく家に戻ってくると、洗濯をしてご飯を作ってと。そんな事をしていると20時をこえていて、そこから頼まれている事をやってと・・・毎日があっという間に過ぎていきます。
まだまだ夏型のサイクルに体が慣れていないのでおもったより疲労感がありますが、それも慣れてくれば、その疲労感が心地よい眠りへのいざないとなるのを私は知っています。去年(2シーズン)のときには毎日同じ事の繰り返しがこのままずっと続くのだろうかという気持ちがあったりして思考に耽る事が多々ありましたが、それは今思えば完全な自分への驕りであって。一度として同じ瞬間というのものはないのだと途中で気づいたことで、さらに農作業に身が入るようになりました。
と。そんな悟ったかのような事を書いていますが。まだまだ私は未熟なので雑念が頭のいたるところにあって。それは雑草のようにも。
本を読むことは生活の一部です。
今日はちょっとだけ本の話を。時々ですが、人に本をお勧めしたり、差し上げたり。またどうやって本を選んでいるのかとか聞かれる事が増えてきています。周囲に比べれば読んでいる方だと思うので。本を読む事って自分にとってどういうことか。どんな影響を与えているかなど。適当に。
どうやって本を選んでいるのか
本って選ぶところから、ストーリーが始まっているのかもとか思ったり。どうその本に出会ったかというのは、後々記憶に残りやすいとかあるかもしれません。
書店で選ぶ
この本を買いに行こう!そんな事は関係ないさと。目的を決めずに本屋さんに出かけて行って、なんとなく目に付いた本、気になった本を買う。どちらかというと直感に沿って購入します。
著者さんで選ぶ
簡単です。何かのきっかけでその著者さんの1冊に出会った時。一度でも読んで面白かった。印象に残った。他の本も読んでみたい。と思った時は「何か他の本がないかな」と自然と探している事がほとんど。水が合うって言葉があるように。なんか自分の感覚に合う著者さんっているんですよね。
ちなみにこの感覚を初めて体感したのは、高校生に出会った池波正太郎さんでした。書店で文庫本を買った時にあまりに面白すぎて1冊読んだ後、また本屋さんに行ってもう1冊かって。すぐに読み切ってしまって、また本屋さんに行って数冊買って。1日に本屋さんに4回(確か)くらい行ったのを思い出します。高校生の当時、全然お金なかったのに文庫本だけで100冊近く買っていたので、今思えばすごい事で、この時に本を読む事の素養が育まれたのかもしれません。
紹介で選ぶ
紹介にもいろいろあります(けっこう範囲が広いです)
- 友人・知人から
- 書評ブログを週に何度かチェックする
- FB、Instagramとかで誰か載せていたもの
- 好きな著者さんの紹介
- 本の中で紹介されている場合(文末の参照元などの情報から)
- 購読している新聞、雑誌で紹介されているもの
- 本を紹介しているPodcastから
- ある有名人のインタビューの「私に影響を与えた1冊」から
- 上場企業の社長さんの紹介・読んでいる本から
など・・・
年齢を重ねるごとに。紹介で、他人のフィルターが一度通った本を選ぶことがとても大切だと思うようになりました。本屋さんで直感を働かせることもできますが。いかんせん自分の経験だけでは浅くて狭くて。どうしても自分の判断で選ぶ本は傾向が似通ってしまい、視野が狭くなってしまいます。少しでもその呪縛から逃れるためには紹介が欠かせないと思います。
人から紹介された本を読んだ時。合わない本、読み辛い・難しい本のほうが比較的多いです。でもそれは当然で私の感覚にないものがその本にあるから。そういった時には、紹介してくれた人が「なぜこの本を面白いと思ったのか」「ああ、この著者さんのこの部分に影響を受けているなぁ」なんて、紹介してくれた人を思い浮かべながら読むと、もっと面白く読むことができます。
図書館で選ぶ
何かを調べるために図書館に行って、読んでいたら欲しくなっちゃう場合があたります。結構お高い本も多いので稀ですが。
番外編(オーディオブック)
家にいる時、車の移動中、農作業をしているときに。音楽を聴いていることに飽きてくると、耳で本を聞くようにしています。プロの声優さんが話しているし、章ごとに再生できるので何度聞いても飽きません。オーディオブックにも選ぶ基準があります。
・見るからに難しそうで、ずっしり重く、厚い本
・読みたいけれど時間がなくて読めない本
・昔からの名著と言われるもの
・原理原則を説いたもの
・生き方・哲学についての本
など・・・だいたいこんな感じです。
特にヘビロテしているのは上から
- 7つの習慣・第8の習慣 (スティーブン・R・コヴィー)
- 「原因」と「結果」の法則 (ジェームス・アレン)
- 生き方 (稲盛和夫)
- ニューアース (エックハルト・トール)
私は結構変態なので、7つの習慣は、去年から畑でずっと流しながら作業をしているのですが。多分100回以上は聞いています。もちろん聞き流しなので受け取りの程度はありますので賛否はあると思いますが、何度聞いても、その時の心境、出来事によって影響を受ける部分が違うのが不思議です。
というように。私は本好きなわけですが。結局はこれも孤独からくるものです。会いに行きたくても会いに行けないのです。特にシーズン中ですが、農作業をしているので、なかなか1年の中、数日でも離れるということができません。おのずと距離が決まってきます。直接私が興味を持っている人、気になる土地へと行くこと。イベントに誘われても、残念ながらそれほどの経済的余裕は今の私にはありません。また、直接人に会いに行ける範囲が人と話す機会が少ないので。知的好奇心や孤独を埋めようとする欲求が私を本へと向かわせるのかもしれません。
全てにあてはまるわけではありませんが、私が好きだなぁとか、興味がわく人ってだいたい本を読んでいるんです。本を読んでいるかどうかは話をしているだけでわかります。話をすることが苦手な方でも、本を読んでいる人は語彙を知っていますし、表現方法が多彩で豊かです。それは話をしていて明らかにわかってしまいます。また、その人の生きている時間では得ることのできないとても貴重な経験を得ることできます。追体験ができます。本を読む人は心が豊かだとも聞いたりしますが、その人の人格にも影響を与えていると思います。
今はネット全盛の時代で活躍されている方にも多く出会いますが、それがどんなに凄い人、面白いと言われている人でも、なんかピンとこないなぁ・・・という時に出くわすことががあります。その人はすごいし、真似できない。でもその感覚とは別にどうしても興味がわかない。結局それってなんだろうって考えていたのですが、それはその人に人格が備わっていないからだと思うようになりました。(私がいうのも生意気なのですが)
だから本を読みなさい。
とは言いませんし、言える立場にありませんが。本を読むことは人に深みを与えると信じています。最近本を読んでいないなぁという方。少しでも本を読んでみようと思ったら。明日本屋さんでとりあえず出かけていって、パラパラしてみると新しい出会いがあるかもしれません。