歴史はあっても文化がね
春の嵐。このフレーズを聞くたびに桜の終わりを感じるのは私だけでしょうか。春に限って?なのか、荒れた天気になると一段と暖かくなるようなイメージがあります。だからこの時期の悪天候って季節の変わり目を肌感覚で感じることができるような気がするんです。この時ばかりは悪天候に見舞われてもあまり嫌な感じはしないのですよね。そんなことを言っておきながら、野菜畑の水やりもしなくていいので助かったりと実益もあったりなんて・・・。
嵐の前のなごり桜
こんな話を聞いたことがあります。
アメリカ在住でとても日本酒の好きで好きでたまらない人がいました。満を持して来日し、これまた大好きなお寿司と一緒に日本酒を楽しみたいと。目星をつけておいたお寿司屋さんに行ってお酒を注文しようとしたところ、気を利かせて?まず渡されたのがワインリストだった。メニューに載っているのはほとんどが海外産のワインだった。またワインについては詳しい説明ができるのに、日本酒について聞いても詳しく説明できる人がいない。なんだ、こんなものかとがっかりしてしまった。それから日本酒を飲むことをやめてしまった(過去に何かの本?雑誌で読んだもののうる覚えなので、多分脳内で脚色補完されてるかも)
どう捉えるかは人それぞれ・・・。
何かのきっかけである事柄に興味を持つと、いつのまにか調べていたってことはありませんか?興味関心って持ってしまうと抗えないですよね(少なくとも私は)そうして調べていくと、人に話したくなってきます。「今ね、◯◯にはまっててさ〜」と、身振り手振り大げさに、いろいろな人に話をします。「こんなに面白いんだぞ。すごいんだぞ!」って。そうやって自分を知らぬ間に高めています。無駄に熱意が溢れてます。
そうして抑えられなくなると「満を持していざ本場へ行くぞ」となる場合があります。
やべ〜。やっぱすげえや!
そこには想像に近い、もしくは上回っている感動に出会って、ますますハマってしまう自分が想像できます。ますます好きになってしまう光景を。
って。ありそうでないのがこのパターン。稀です。
逆も然りで。
行ってみて、初めて気がつくんです。
なんかおかしい。
こんなはずじゃ・・
こんなものなのか・・・
全然地元の人に愛されていない。ぜんぜん盛り上がっていない。これはまだいいのですが・・・とっても悲しいのが「知らないです」の一言。そもそも存在していないかのような。「ええ!これってこんなに有名なのにすごいのに。なんで知らないの?」って。新しい場所や、穴場のスポットとかはちょっと違うのでしょうけど。この一言を聞いた時の「体の先という先から熱が冷めきる感じ」は思い出すだけでも悲しい気持ちになります。この気持ちの高ぶり、ワクワク感を返してくれよ。
私としては一度そういう経験をしてしまうと、あんまり周囲に話す機会は徐々に減っていって最後には0になりそうです(あまり知っている人がいないから良い!ってものもありますけど)
私は静岡出身ですが「お茶やみかんが有名だよね」って言われて「ああ、そうだね」と返答はするものの。なんで有名なのか、その経緯は知らないのが本当のところで、人の事は全然言えないですよね(ごめんなさい)思い出しても記憶にあるのは小学生の時の社会科見学でみかんジュースの工場に行ってジュースをもらって飲んだことが記憶にあるくらいで、なんとなく有名だよねって感じ。よくお祭りやイベントに参加していた静岡おでんの方が自ら人に紹介していた気がします(食関連は強い!)・・・話が逸れました。
やはり知る機会、接する機会を増やさないとだよなぁ・・・。
知らなければなにも始まらないし・・・。
ん〜。
とまあ、ちょっとFBのフィード上にのせた事の延長線の話なのですが。とってもワインの銘醸地であるのに、あんまし知らないし、そもそも飲む文化が思ったよりないって思って。悲しいなぁと思ったのですよね。
すごい魅力や価値、強みであったりする事柄なのに、埋もれてしまっているものって実にたくさんあって。とにかくもったいないと思ってしまう事が最近多くて多くて。時代ごとの経済状況や流行やらで価値は変わっていくものですが、新たな価値を知っている、見いだすのは外部の人であることが大半なのかと。それをうまく引き出せれば良いのにねって。
ちょっと馬鹿らしいかもしれないけど、素直に
「どんなところが魅力的に感じるのでしょうか」
って根掘り葉掘り聞いちゃえばとか(素人発想だけれども)その返答を額面通りに受け取るのは違いますけど。隠れたニーズを探る事はできそうだし。
と、まただらだら書きそうになりました。
昨日は雨でお家にこもりつつ。そんな事をお酒を飲みながら偉そうに、グダグダと知人と話をしていました。こうなんといいますか、文化を作っていくことって、どういうことだろうとか、とってもとってもエネルギーがいるなぁと。少し酔っぱらったまま横になり、考えていたのですけど、いつのまにか寝ていたようで、気づいたら朝でした。もうちょっと文化について一人考えてみようと思います。