ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

じゃあ、これからどうしていこうか

朝起きたらなんだか変な感じ。まるでなんだか自分のいる場所がどこなのかわからない。ぼやぁ〜と不思議な空間に一人取り残されたかのような。玄関を明けても、ベランダから周囲を見渡して灰色の世界。それくらい深い霧に包まれていました。霧に包まれる経験は標高の高い山々で出くわすイメージだったのですが、平地でも普通にあるのですね。また、近くに駅があるのですが朝からやけに汽笛の回数が多いと思ったら安全確認をするためだったのでしょう。東京〜長野間の特急電車も速度を落として運行をしているようでした。

 

 

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朝からもやもやもや〜。

 

ということで、小雨のちらついていたので今日はお仕事はお休み。外に出ても霧に包まれるだけなのでどうしようかと考えていたら。ちょうど前から行こうと思っていた案件を思い出して、タイミングよく電話をいただいたので朝から農務事務所におじゃましてきました。農務事務所といっても、色々な課があるのですけどね。今回は「農業農村支援課 担い手育成担当」にたずねていきました。

 

 

何回か書いてあるのですけど、私ってほぼ無計画でスタートしているのです。すーぱー簡単に経緯を書いてみると・・・なんでもできる病にかかって、前職をやめて、ふらついて旅をして、とりあえず農業学校を受けてみなさいって言われて、受けてみたら落とされて、さあどうしようって思っていたところで、ありがたいことに今の師匠のところにたどり着いて、とりあえず引っ越して農業を数年やってみよう!っと思って山梨にいるわけなのですね。で、あっという間に一年半経過してしまったわけです。

 

 

だから次はどうすればいいかわからないんです。だから単純にこれから私は何をしていけばいいかを聞きにいったわけです。私の場合「非農家」「県外の人間」ということでいわゆるよそ者。縁なし、コネなし、ゆかりなし。なんもないわけです。教えてくれる人も、助けてくれる人も自分で探すんです。でもどうやって探したらいいかわからんのです。

 

 

前述の内容はもちろんのこと。農務事務所に伺いまして分かり易くですね。今後こうしていく道がありますよって事を伺ったのですけど。結局のところ農業の何が大変なのか!って事をたどっていった時に重要だなぁと思った事を2つ残しておきたいと思います。

 

 

自分はどうしていきたいのか

 

なんだそれって思われるかもしれないのですけど。これが定まっていない人が多いのです(もちろん私を含めて)何を作りたいか、どの地域でやりたいのか、どのくらいの規模なのか、雇用されるのか独立したいのか?なんて質問をどんどんされていくと。答えに詰まってしまう場面が多く出てきます。やりながら見つけていくのも方法としてあるのですけど。しっかりと固めている人のほうが何事も決断しやすいし、マイナス面の事が起きたとしても気持ちがゆるがないでしょう。また、農地というか畑って移動させることができないのです。この土地は自分とは合いませんでした。というわけにはいかないのです。成園を借りれるならまだしても、放棄地やまっさらな畑からスタートとなれば、葡萄の苗を植えてから、5年間はまともな収入を得られませんというか、販売できるような実がならないのですよね。そんなことも想像しながら計画を立てることは重要です。

 

地域との繋がり、関わり

 

自分の場合一番困るのは「どの地域でやりたいのか」かなぁと思っているのです。農業をやりたいんです云々の前にどこの馬の骨かわからないような人物には畑なんかかしてくれないし、助けてくれるかどうかもわからないのです。やる気が合っても人と畑はやってこないのということです。色々な補助金やら、研修制度なども増えてきて、その目的は技術の習得や生活の補助であるのだろうなぁとは思いますが、本来の目的は地域との繋がりをつくるため。それが一番大変だからやるということでしょう。

 

あとは精神的な話になってしまいますけど。その土地に惹かれた、この土地でやっていきたいというものが出てこないと気持ちものってこないとも思うのです(なんでもそうですけど)それがより良い土地に行きたい、面白い人がいる土地へ行きたいというような優劣での選択を繰り返すことになってしまうのですけど。自分とぴったり合う土地に巡りあうというのはよほどの縁がないと見つかることはないとも思いますが、そんな出会がないかと淡い期待を持っている私が心の奥底におります。

 

 

 

これだけでも、聞くと「大変ですね」ってことなのですけど、その逆でなんだか凄い恵まれているなぁとも思いました。色々な補助金もあるし、行政が中間に入って話をしてくれたり、情報をくれたりするのです。それこそ農業が一種のトレンドになっている現在より前は、自分で地域の隅々まで回って情報を得なければいけないのです。畑を借りるにも、家を探すにも。なんでもそう。自分の代わりに情報を集めて教えてくれて助けてくれるわけですから。確かにその情報などがすごく充実しているかどうかを聞かれると「しています!」とははっきり言いがたいのが正直なところですが。それは今の時代に生きているから。いつの世界もタダ飯はないのです。補助金も少ないだ、これじゃあ生活できないとかいう人もいるけれど、もらえることがありがたいことなのですから。

 

 

自分の今いる立ち位置を知ることは大切だけれど。立ち位置ばかり気にして現実ばかりみるようになると守りに入っていきます。できないことばかりに目がいきがちです。簡単の情報が手に入る世界の中では、何をするにも情報に左右されている自分を再認識します。今の時代に何かを始めようとするとき。ちょっぴりの情報と、よくわからない自信をあわせて、直感で動くのがちょうどいいのかもしれません。うまくいくかは貴方次第。楽しくわくわく自己責任で。

 

 

いやぁ。ひさびさに最後まで農民っぽいことに触れた気がしましたw