ほどほど "農民" 絵日記

なんかいつの間に農民になっている人

早い遅いは関係ないとはいうけれど

昨日それは起きてしまったんです。スピードスプレーヤー(通称:SS)が葡萄の樹に引っかかってしまい、スタックして動けない状態に。詳しく言えば、後輪の片側がはまってしまったのです。それも傾斜の畑なのでなかなかのハマりっぷり。そうなるともう自力では脱出できません。タイヤは無残にも土を掘り進めるだけ。じゃあどうするのかって言えばですね。引っ張るしかないんです。ひっぱるひっぱる。

 

 

まずは葡萄の棚を支えている、まずは斜体をジャッキアップしながら、コンクリの梁にワイヤーを張る道具をセットして、じわりじわりとロープを固定してひっぱるひっぱる。おっ!車体が動いてきた。いいぞいいぞって言った瞬間に

 

「メリメリッ」

 

ってまさかのコンクリにヒビが入ってしまい。このままでは支柱が砕けてしまうので、この方法での救出は断念。

 

二回目の正直。

 

タイヤだけが引っかかっているのだから、タイヤを外せばよくね?ってなりまして。苦労しながら、ジャッキアップをして。後輪のタイヤを一つ外しました。よし。引っ張ろう!となりまして。こんどは軽トラにロープを括りつけて。ひっぱるひっぱる。おお〜。これはいい感じだ〜行けるぞと思った瞬間

 

「パチン!!!」

 

・・・。ロープが切れました。

 

「ヒュ〜」

 

って、こういう時にちょうど山あいに風が通り抜けるのですよね。とりあえずロープはダメだねってなったので、ワイヤーロープを買いに行こう!そして、トラクターで引っ張ってみよう!となりまして。ホームセンターまで数キロ下っていったのでした。

 

 

三度目の正直。

 

ワイヤーロープを括りつけて、トラクターでSSを引っ張ります(牽引みたいに)初めはトラクターもウイリーしそうなくらいに頑張っていたのですが。いやぁ、ちょっと無理かな。と思った矢先にSSが動きました。

 

「よし!やった〜。抜けたぞ〜」

 

となったのもつかの間。

 

・・・。今度は側面の器具が引っかかってる。

 

ご飯にしようか。

 

 

四度目の正直。

 

側面にワイヤーロープを括りつけて。横に引っ張る。そうしてようやく外れまして。重い車体をジャッキアップして、タイヤを装着。これでようやく救出作業は終了となりました。というか一日が終わってしまいました。

 

結果的には朝から救出作業が始まり。四回目の正直で抜ける事ができました。毎回正直に作業をしていたのに、なんで抜けなかったのかしら。まあ、農作業車を救出するのにここまで時間と手間がかかるのかと深く私のアタマに刻み込まれたので、車両を使うときは無理をしないで、ゆっくり慎重に仕事をしよう。ホントそう思いました。

 

 

 

 

さてさて。はたから見れば大変な日だったのですけどね。珍しく、師匠にお客さんが見えられていてですね。なにやら週末農業塾?みたいなスタートアップの研修で知り合った方らしいと。お昼を一緒に食べようってなっていたので付き添わせていただけましたよ。

 

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天丼で有名なはくさいで。やっぱり穴子丼になりました。 

 

 

私は面識がなかったのですが、なにやら海外を飛び回る仕事をされているということ。俄然興味津々。なんとも話が面白い方でした。各国の政府の方とも交渉をされる事があるそうで文化の違いやら、交渉しやすい国、友好国の方の日本の印象、日本以外で住みたくなってしまったところはなかったか。なんてね。もう質問し放題。とても物腰の柔らかい方で、すべて丁寧に答えていただけました。

 

こんなに海外を股にかけてお仕事をされている方が、いずれ葡萄をやりたいって思っているらしいのですよ。不思議な話ですよね。って、私も周囲の友人にはそうとう変わり者扱いをされておるのですが。その方から「いやぁ◯◯さんはすごいね、ちゃんとしてるね」って言われるんですよ「いやいや、自分は会社員をつつけられずにというか、逃げてしまったので〜」「ただの雇われなんで〜」みたいな話もしたのですけど。ん〜。なんかそう言われて妙に変な気持ちになってしまって。

 

私の場合は20代終盤にまちがえて仕事をやめて、この農業という世界に遊びに踏み込んだのですがね。それって周りから見たらどうなんだろうか。って。私は何も考えずになんかワインやら葡萄やらなんとなく好きになってしまって、その気持ちでのぼせている時に踏み込んでしまったのです。鉄は熱いうちに打てといいますが。そんなイメージ。

 

お客さんは40歳半ばだったのですけど。やっぱり葡萄というか農業に足を踏み入れたいとのことでした。何やらお話を伺うと将来の設計として定年後何もしないのは。仕事はまだまだできるけれども、定年を迎えてから農業を始めるとかはちょっと大変だろうなぁと。そんな事をお話されていました。でも長年働いているからこそ、経営の知識もあるし、ものを売り込むノウハウもあるし。強みがいっぱいあるんです。うまくいくんだろうなぁと。人生計画?とかも自然と練れているなと。はたからみて思うのですよね。もしかしたら、私自身が営業というか儲ける意識と技術が欠落しているので、よりすごいなあと感じるのかも。

 

そして、昼食の時間が終わったらお客さんを各畑に案内をするとなりまして。午後の救出しばらく一人での作業になったのです。そうするとふとですね「自分は20代終盤で農業に入ったけれど。その選択は正しかったのかな〜」とか。別に私は後悔とかは全くないのですけど、もしも私がもうちょっと社会人で働いていたらどうなったかなぁとか、想像してました。

 

・・・って愚問でした。

 

過去を振り返っても私はエネルギーがわかないのです私は。自分の選択が正しかったどうかなんてこれからわかること。いや、自分で選択を“正しかった”にする、思えるように行動する事が重要ですね。お客さんのお話を聞いていて、すごい自分はなにも持っていないなぁとついつい感じてしまい、早いとか遅いとかに想いをはせていたのですけど。唯一勝っているなぁ〜と思ったのは(勝った、負けたではないけれど)私の年齢からは農業を始めることができないということでしょうかね。

 

よしっ!と勝手に優越感を得つつ(重要です!これ)書いている時に忘れていた食器洗いを思い出し。冷たい水で、食器を洗って。キッチン周りを綺麗にしてから寝床に入ろうと思います。やっぱりお湯出るといいよなぁ。