ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

冬の終わり

昨年の12月からスタートした剪定の作業が昨日でひと段落となり、本日からしばらくのお休みとなりました。2月に入ってからは雪の中での作業が続いておりました。とっても雪の中での作業は楽しいのですけど。どうしても足先の冷えだけは難敵でして。ぶどう栽培に関わってから一番つらかったかもしれません。やっぱり体型的に寒さには耐えれる仕様ではないのですよ。私は。

 

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最後の畑も雪たっぷり 

 

今回剪定の作業を通じて、各畑の土地の自然条件についての知見が深まったように思います。河川沿い、丘の上、山間の畑。それぞれの土の条件、日照量、樹齢。同じ畑は何一つないのですよね。また、秋口のぶどうの収穫で良いぶどうが採れたところとそうでない畑は何が違うのか。まだまだ感覚でしかないですが、なんとなく理解が進んでいます。そうなると、言われてやっていただけの作業が、意味を持ち始めてきて。だからこういう作業、処理をしていくのだと。どんどん腑に落ちてきて。また面白くなっていく。

 

自然を相手にしている分、気象条件によるリスクもあるのです。そこで悲観的になるのではなく、受け入れリスクに寄り添う、うまく付き合っていく。ここまでは人間の力でできる、できない部分を学んでいく。そうするとどこに力を入れるべきなのか、どこで力を抜いていいのか(悪い意味でなく)がわかってくるので、必要のない無理をしなくなる。そんな感じで自分もより自然体の心の持ちようになってきている。とうまくまとめた気になるとこんな感じかなぁと。

 

それだけ物事に対して素の自分で当たれるようになったこと大きいのかもしれません。以前は嬉しい、悲しい、怒りの感情が先に湧いてしまって感情に流されてしまいがちでしたけど。今の自分なら目の前で起きていることをまずは受け止めとめよう!という器ができつつあります(まだお茶碗くらい大きさだけどね)

 

ふと数えてみると、今月が終われば山梨に移住してから9ヶ月なんですよね。まあ時が過ぎるのが早いこと早いこと。そこまで春はきているし、そうなればすももの開花に合わせて、受粉をしたり。ぶどうは新しい苗を畑に植えていったり。そんなことをしていたら、あっという間に一年が過ぎているのだろうなぁと今から想像しています。

 

1年経った時、果たしてどのような変化が私自身に起こっているのか。すでに確実に予想できるのは顔。無駄に顔が黒くなっていることだけ(現在進行形ですね)それ以外の変化を実感として感じたいものです。

 

さてさて、今日はお部屋の掃除と洗濯物が乾いて整理が出来次第。静岡に戻る予定です。メインは来週開催される母校の卒業制作の発表会。ありがたくお誘いをいただいたので、そちらに参加します。今となってはただの農民なのですが。デザインを学んでいた身として、ちょっと自分のルーツを探す意味でもいいタイミングかなと。もしかしたら、学生さんからも多く気づきをいただけるかもしれませんからね。ワクワクしながら行ってきたいと思います。

 

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ルミエールのワインを持って

 

さあ、そろそろ洗濯物もいい具合に乾いたはず。ちゃちゃっと洗濯物を取り込んでのんびり帰路に着かなければ。