ささブロ

鍬を置いて、山を降りた人

自分を愛していますか?大好きっていえますか?

ちょっと意味深な感じですけど。こうなったのはこの本を読んだから。

 

自分を愛する力 (講談社現代新書)

自分を愛する力 (講談社現代新書)

 

 

少し前に、いつも聞いているPodcastで紹介されていた本。いわずもがな。有名な乙武さんの本ですね。五体不満足でご存知の方も多いはず。私も当時子供ながらに読んでいました。(当時は大変だなぁって思って読んでいたのかな)最近では私も大人になってきたのか、「障がい者」=「大変」っていう枠が大分外れてきました。できない事は現実的にはあるかもしれないけれども。それは比べているからって認識ができたから。実際にところはそうはいっても、実際に外で見かけたりした時には大変だなぁと思ってしまうのも正直な所なんですが。

 

前に、ワイドナショーにゲストで乙武さんが出演されていた時に松本さんがいっていたんです。

 

松「発言に重みがあるでしょう」

松「俺や東野がもうなにいうたって、ちり!はげ!黙っとけってなるでしょう」

東「いやいや本当そうです」

 

 

このやりとりを見てわかる通り。そういうことなんですよね。私もここばっかりはうなずいてしまいました。実際に大変だと周囲が思っている事の証明?ですよね。

 

 

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さて。今回はこの著書の中で私が気になったワードがあって。少しだけ書いてみます。

 

障がい児が過保護に育てられてしまうケースが多いとも聞く。

だが両親はちがった

〜〜〜〜

僕は「たっぷり愛されてきた」はずなのだが、あまりあれこれ手伝ってもらったという記憶はない

〜〜〜〜

両親の“手を出さない勇気”が僕を大きく育ててくれたのだ。

 

この部分が乙武さんの原点なのですかね。これはダメとか言われ続けたら、自分はダメな人間なのかな?ってやっぱり自分に自信が持てなくなりますよね。

 

俗にいう「見守る」ということに値することなんだろうけれど。この“手を出さない勇気”と言う部分がどれだけ今の世の中難しいかと感じてしまった。やっぱり気になるからこそ、口を出したくなるのでしょうけど。それができない人がなんと多い事か・・・。(私もちょびぃなのでいえないですけど)

 

子供を育てるって場面でもそうですけど。それ以外にも口をだすというか、やってくれるからできなくなってしまう事ってありますよね。日本って本当に便利なので便利ゆえに理解しないまま生活してしまっている事も多いのかな?とおもったり。

 

  • 公園でも禁止事項が多すぎる。
  • 食品偽装の問題で必要以上にさわいでしまう。(食のリスクを企業に任せてしまう)
  • 自分で税金申請ができない(日本は会社で全部やってくれる便利な制度があるから)

 

(私の主観がやっぱり入ってますかな?)

 

子供の時は親がこうだって行った事が真実なので、特にですよね。これはダメ!って言われたらやらないですし、良いね!ってなれば残るんですから。ずっと言われ続けていれば結果的には「指示待ち人間」とかいわれてしまう事もあるかもなのですから・・・

 

もう一つ。著書に書かれていたこの言葉。

 

まやかしの言葉。「あなたのためを思って!」

 

・・・・。

 

違うよなこれ。というか私なりに解釈ですけど。

 

「あなたのためを思って、私の考えを押し付けます」

 

ってことなのかなって。

 

子供にたいしての事が本に書かれているのですが、子供を育てた事がないので子育てに対しては何も言えないのですけど。

ちょっとにてるなぁと思う事で。

 

なんかドラマとかで見かけます時々。

 

部下「相談があるのですが」

上司「お。どうした」

部下「会社を辞めさせていただきたいのですが」

上司「なに!どうしたんだ急に」

部下「いろいろと考えて決断したんです」

上司「今は不景気だ、再就職は難しいぞ。とどまりなさい」

部下「すみません。考えた結果なんです」

上司「やめておけ。お前なら頑張れる。お前のためを思って、いっているんだぞ」

部下「・・・・」

 

 

・・・・本当に私のためを思ってくれてありがとうございました。

 

って。一方的な書き方なので、本当にあなたのためを思って行ってくれている事もあるのでしょうけど。どうしてもね、引き止める側に回ってしまうと利害関係というか、部下がやめた場合の自分への影響、会社のへの影響が・・・ってバイアスに浸ってしまうと思うんですよね。結局そういった人の都合になのかなぁとか。

 

こういった場合の正当はわかりませんが、私としては「ちょっと預からしてくれ」って事になるんでしょうか? その場では急に件の「お前のため〜云々」は出せないなぁとか思ったり。

 

 

今回の本は、自己啓発本?かなとか思って始めは読んでいたのですが。自分だったらこう考える、私は書いてある人かもしれない、なんて感じる事ができる示唆に富む本でした。乙武さんの構成の良さと、新書であることもあってすらすらよめます。良ければ本屋で見かけたら、ちょっと手に取ってみるのも面白いかもしれません。